ご挨拶
会員の皆様に於かれましては、平素より当大宮支部の活動に対しまして、ひとかたならぬご支援ご協力を賜りまして衷心より厚く御礼を申し上げます。
また、この度の当支部「平成24年度通常総会」は、お蔭をもちまして全ての議事を滞りなく決議頂きましたことのご報告と御礼を申し上げます。
早いもので、昨年の通常総会において支部長にご選任頂きましてから、丸一年を経ることになります。この間、実に多くの出来事がございました。中でも昨年3月11日の東日本大震災を忘れることはできません。この震災は、岩手・宮城・福島を初め極めて広域に被害を与え、まさに国難とも評すべき事態をもたらしました。
これに対して、社労士会連合会は、「社労士労働・年金相談ほっとキャラバン」、「東日本義援金」、また、将来の自然災害に対応するため「災害対応部会」を連合会内に設置するなど一定の成果があったとの報告がされました。
続いて、今後は中小企業の復興を積極的に支援し、助成金等を活用した企業の雇用支援など地域産業の再生に取り組んでいきたいとしています。
私共にありましても、これまでは、育児や介護といった労働時間に制約のある社員をワークライフ・バランス策定の対象者と位置付けていましたが、震災以後の化石燃料の高騰や原子力発電の行方などを考えますと、サマータイムの導入、土日祭日操業の切り替え実施など労働時間、休日制度の変更を余儀なくされ取り組まざるを得ない状況になりつつあり、「業務プロセスの改善」や「労務コンサルタント」等期待されるところであります。
また、本年4月12日付連合会会長から、県会会長あてに「法務省民事局からの労働条件審査の実施にかかる協力依頼について」の要請がありました。
これは、平成18年法律51号・競争の導入による公共サービスの改革に関する法律に基づき、登記簿等の公開に関する事務の民間競争入札参加事業者に対し、社労士法第2条第1項第1号で規定する労働社会保険に関する法令の遵守状況を審査することとしています。
これは、連合会が度重なる折衝によって実現に至ったものであり、政府として、民間委託に関する業者が労働社会保険諸法令を遵守し、委託業務に従事する労働者の適正な労働条件を確保することについて、具体的な取り組みを行うのは、本件が初めてのことであり、内閣府においても高い関心を持っていると言います。社労士による労働条件審査が定着し、これを全国の自治体が導入する機会が増えれば、社労士による労働条件審査に一定の社会的信用が担保され、民間企業等導入の動きが生じて社労士の関与率、業務拡充に大きく貢献することが期待されるところであります。
かつて、平成10年第5次社労士法改正で第2条第1項第3号「事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項について相談に応じ、又は指導すること。がありました。
労務管理の相談業務を担保したいとする先輩諸氏の思いを知ると同時に、独立性を持った本来士業へと発展する礎になるであろうことを強く期待しまして、支部会員に於かれましては、労働条件を初め労務管理の業務について自ら専門分野を確立しながら事業所により良い提案を出来ますよう支部内研修を強化し、会員の皆様を側面からバックアップできるよう積極的に取り組んで参ります。
会員の皆様におかれましては、支部活動に対し、引き続き、力強いご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げまして、私の挨拶とさせていただきます。
支部長 大久保 悟